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Instagram、タグ付け投稿をグリッドに置けるように——ただし「全員に見える」とは限らない2026年版

2026.09.28 Social Report編集部

Instagram が2026年9月10日、タグ付けされた投稿をプロフィールグリッドに並べられる機能の提供を始めました。
UGC やアンバサダー施策を回す担当者に関わる変更です。
リポストせずに他人の投稿を自社グリッドへ置ける一方、表示条件に見落としやすい制約があります。

何が増えたのか

これまでタグ付けされた投稿は、プロフィール内の「タグ付け」タブに溜まるだけでした。
今回の変更で、その投稿をメインのグリッドへ引き上げられるようになります。
Social Media Today の記事によれば、追加した投稿はサムネイルの右上にタグのアイコンが付いた状態で並びます。

操作の入口は3つ用意されています。
タグ付けされたときに届くダイレクトメッセージの通知から追加する方法、投稿そのものの三点メニューから追加する方法、そして「タグ付け」タブで投稿を長押しして選ぶ方法です。
並び順は既定で新しい順ですが、MediaBrief の報道では並べ替えもできるとされています。
展開はグローバルで、Instagram 責任者の Adam Mosseri 氏は発表で「Small thing, but it should give you a bit more control over your profile」(小さな変更だが、プロフィールをもう少し自分で制御できるようになるはず)と述べています。

外したくなったときは、いつでもグリッドから取り下げられます。
取り下げても元の投稿は消えず、「タグ付け」タブからも無くなりません。
試してから決められる作りになっています。

リポストとの違いは、投稿の持ち主が変わらないこと

実務で効いてくるのはここです。
これまでユーザーの投稿を自社プロフィールに載せようとすると、許諾を取ってから画像を再アップロードする、いわゆるリポストの手順を踏む必要がありました。
手間もさることながら、再アップロードした時点でその投稿は自社のものになり、クレジットの書き方を毎回考えることになります。

今回の機能では、投稿はあくまで投稿した本人のものです。
自社グリッドに並んでいても、タップした先は相手のアカウントの投稿ページになります。
制作者の名前がそのまま残るので、クレジットの運用がひとつ減ります。
複数のアカウントが同じ投稿をそれぞれのグリッドに置くこともできるため、コラボ企画で参加ブランドが揃って同じ成果物を見せる、といった使い方も成立します。

見落としやすいのは「両方の公開範囲」を満たす必要があること

ここが今回いちばん注意したい点です。
自分のグリッドに置いたタグ付け投稿は、自分のフォロワー全員に見えるとは限りません。
TechTimes の解説によれば、表示は2つの条件の両方を満たしたときだけ成立します。
ひとつは自分の公開設定がその相手に見える状態であること、もうひとつは元の投稿者の公開設定がその相手に見える状態であることです。

つまり元の投稿者が非公開アカウントだった場合、その投稿は「元の投稿者が承認したフォロワー」にしか見えません。
自社をフォローしている人であっても、元の投稿者と接点がなければグリッドの枠は表示されないことになります。
ブランド側の設定をいくら公開にしても、この条件は動かせません。

UGC 施策で考えると、影響はわりと具体的です。
ハッシュタグで集めた投稿の中から良いものをグリッドに置いた、という運用をした場合、投稿者が非公開アカウントであればその枠はほとんどの閲覧者に届きません。
グリッドの見た目は自社の管理画面では正常に見えるので、気づかないまま「載せたつもり」になりやすい構造です。

数字の置き場所も変わる

もうひとつ、レポートを作る立場で先に整理しておきたいことがあります。
グリッドに並んでいても、その投稿は自社アカウントの投稿ではありません。
いいね・コメント・保存といった反応は、投稿者のアカウント側に積まれます。

自社のインサイトを見ても、その枠の数字は出てきません。
月次レポートで「プロフィールに並んでいる投稿」を横並びに扱うと、数字の取れる枠と取れない枠が混ざることになります。
運用の設計として、グリッドに載せる基準と、レポートでそれをどう扱うかは、載せ始める前に決めておくほうが後から楽です。

なお Instagram は利用時間のおよそ半分が Reels の閲覧に向かっているとされており、動画以外の面にどう手を入れるかは同社にとって継続的な課題になっています。
プロフィールという古くからある面に手が入ったのは、その文脈に置くと理解しやすい変更です。

運用で先に決めておきたいこと

  • アンバサダーや UGC の募集要項に「公開アカウントであること」を1行足す。
    グリッドへの掲載を前提にするなら、これが実質的な参加条件になります
  • グリッドに載せる基準を言語化する。
    タグのアイコンが付くため、閲覧者から見ても自社の投稿ではないと分かります。
    世界観を作り込んでいるアカウントほど、載せる/載せないの線引きが必要になります
  • レポートでの扱いを先に決める。
    反応が自社インサイトに出ない枠をどう報告するか、運用チームとクライアントの間で先に合意しておくと、月末の説明が短く済みます
  • 自社の投稿が他社のグリッドに載る側も想定しておく。
    現時点の報道では、元の投稿者が掲載を止める仕組みは説明されていません。
    タグ付けを許可する範囲の設定は、一度見ておく価値があります

取り下げがいつでもできる以上、リスクを取って試す判断はしやすい変更です。
まずは1〜2枠だけ置いて、見え方と反応の集まり方を確認するところからで十分だと思います。

SocialReport で押さえている領域・押さえていない領域

UGC を見つけて評価するところまでは、SocialReport の Instagram ハッシュタグ分析が対応しています。
登録したハッシュタグの投稿一覧をいいね数・コメント数でランキングし、投稿者ランキングやキャプションの頻出ワード、ポジティブ・ネガティブの感情分析まで確認できます。
グリッドに載せる候補を選ぶ作業は、この画面の上で完結します。

一方で、どのアカウントのグリッドに自社の投稿が載ったかを追う機能は、現状の SocialReport にはありません。
今回の変更で生まれるこの観点は、Instagram 側の画面で個別に確認することになります。
押さえられる範囲と、そうでない範囲を分けて運用設計に組み込んでいただくのが現実的です。

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まとめ

機能そのものは Mosseri 氏の言うとおり小さな追加ですが、UGC を扱うアカウントにとっては運用ルールの変更を1つ伴います。
グリッドに置けること自体より、置いても相手の公開設定次第で届かないこと、そして反応が自社の数字に乗らないことのほうが実務では効いてきます。
載せる基準とレポートでの扱いを先に決めてから使い始めるのが、いちばん静かに済む進め方です。


最終更新:2026-09-22

SOCIAL REPORT

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