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Instagramが「開いたらリール」を再テスト。でもハッシュタグ投稿の3分の2は、まだ写真だった2026年版

2026.10.19 Social Report編集部

2026年10月、Instagram がアプリを開いた最初の画面をリールにできるオプションを再びテストしていることが分かりました。
Instagram でハッシュタグ施策やUGC(一般ユーザーの投稿)の集計を担当している方に関わる変更です。
編集部が集めたハッシュタグ投稿3万4,161件の内訳から、「リール中心」が運用の何を変え、何を変えないのかを整理します。

何が起きたのか:ホーム画面をリールにする選択肢

Social Media Today の報道(2026年10月5日)によると、Instagram はアプリ起動時に通常のフィードではなくリールのフィードを開く、別のホーム画面をテストしています。
アプリ研究者が Threads に投稿したスクリーンショットで判明したもので、Meta からの公式発表はまだありません。

アプリ内の説明では、ストーリーズは今まで通り画面上部に残ります。
従来のフィードには横にスワイプすれば移動でき、いつでも元の表示に戻せるとされています。

これは点ではなく線の動きです。
Instagram は2025年10月にも、インドの一部ユーザーを対象に同じ趣旨のテストを公表していました(Social Media Today)。
このとき Adam Mosseri 氏は、ここ数年の成長の大半はリールとDMによるものだと説明しています。
Meta は「アプリ内の利用時間の50%以上がリール」とも説明してきました。
ただしこの数字の出典は2024年1〜3月期の決算説明なので、最新の値ではない点に注意が必要です。

今回もデフォルトではなく「選べる」形です。
Social Media Today は、反発を抑えながら切り替えるユーザーの反応を見る段階だと見ています。

もう一つの小さな変更:ストーリーズに Threads の投稿を貼れる

同じ週には、ストーリーズに Threads の投稿を貼り付けるステッカーも確認されました(Social Media Today、2026年10月4日)。
ステッカーを選ぶと、自分が「いいね」または保存した Threads の投稿が一覧で出ます。
自分の投稿も含まれ、その中から1つを選んでストーリーズに載せられます。

Threads の側から投稿をストーリーズへ送る機能はすでにありました。
今回は、Instagram でストーリーズを作っている途中に、ほかのステッカーと同じ感覚で Threads の投稿を差し込める点が新しいところです。
提供地域や時期はまだ明らかになっていません。

興味深いのは、Meta が Threads を Instagram から切り離す方向にも動いていることです。
2026年9月には、Threads に広告を出すために Instagram アカウントが不要になりました(Social Media Today)。
運用の土台は分けつつ、見てもらう入口はつなげておく。
今回のステッカーは、その「入口側」の施策と読み取れます。

編集部の実測:リール中心になっても、投稿の主流は写真のまま

ホームがリールになると「これからは動画しか見られない」という受け止め方が広がりやすくなります。
そこで、投稿する側の実態を数字で確かめました。

測り方

編集部が定点観測用に集めている、5業界・25のハッシュタグの投稿を集計しました。
対象は2026年7月14日〜8月19日に投稿された 34,161件 です。
業界はゲーム・ホテル観光・鉄道交通・食品菓子・コスメの5分野で、タグの例は「#温泉旅行」「#コンビニスイーツ」「#プチプラコスメ」「#NintendoSwitch」です。

投稿は「動画(リール)」と「写真・カルーセル」の2つに分けました。
いいね数は投稿から3日以内に取得した時点の値です。
いいね数を非公開にしている投稿は、いいねの比較から除いています(全体の約1割)。

結果1:動画は全体の約3分の1にとどまり、1か月で比率は変わらなかった

投稿月 投稿数 うち動画 動画の比率
2026年7月(14日〜) 17,277 5,939 34.4%
2026年8月(〜19日) 16,884 5,775 34.2%

ハッシュタグを付けた投稿の約3分の2は、今も写真かカルーセルでした。
7月と8月で比率はほぼ動いていません。

結果2:動画が主流かどうかは、ジャンルで真逆になる

全体の34%という数字は平均にすぎません。
タグ別に見ると、差がはっきり分かれます。

タグ 投稿数 動画の比率
#ゲーム実況 2,565 80%
#新作ゲーム 113 70%
#インディーゲーム 724 67%
#NintendoSwitch 2,546 50%
#女子旅 1,985 37%
#温泉旅行 2,438 32%
#コンビニスイーツ 2,078 21%
#期間限定スイーツ 599 15%
#駅弁 1,528 8%

画面の動きそのものが見どころになるゲームでは、動画が多数派です。
一方で、駅弁やスイーツのように「一枚で伝わる」題材では、写真が圧倒的に多くなっています。

結果3:いいねが多い投稿に、動画が偏っているわけではなかった

いいね数の中央値は、写真・カルーセルが6、動画が4でした。
いいね数で上位10%に入った3,062件のうち、動画は35.3%です。
いいね数が公開されている投稿全体での動画の比率(35.0%)と、ほぼ同じでした。

タグ別に中央値を比べても、動画が写真を上回ったのは25タグ中11タグでした。
少なくともハッシュタグ投稿のいいね数では、「動画にすれば反応が増える」という一律の傾向は見えませんでした。

なお、これは各タグの投稿を集めた数字で、フォロワーへの表示回数や再生数は含みません。
リールが「よく見られている」ことと、今回の数字は矛盾しません。
言えるのは、見る側の時間がリールに寄っても、ハッシュタグに集まる投稿の中身はジャンルごとに違うままということです。

マーケ実務にどう響くか

ホームがリールになったときに一番影響を受けるのは、フォロワーのフィードに写真を届けてきたアカウントです。
起動直後に目に入るのがリールになれば、フォローしているアカウントの写真投稿に触れる機会は、少なくとも「最初の画面」では減ります。

一方で、今回の実測が示すのは、UGCの集まり方まではすぐに変わらないということです。
ハッシュタグキャンペーンを集計するときに動画だけを追うと、#駅弁なら9割以上、#コンビニスイーツなら8割近くの投稿を見落とすことになります。

現場感覚としては、「リール一択に舵を切るか」よりも、自社のジャンルで投稿の何割が動画なのかを先に確かめる方が、判断を誤りにくいと考えています。
ゲームのように動画が半分を超える領域なら、リール中心の画面はむしろ追い風です。
食や手土産のように写真が8〜9割を占める領域では、写真で集まるUGCを取りこぼさない設計の方が効きます。

Threads のステッカーについては、Instagram と Threads を両方運用しているアカウントにとって、ストーリーズの閲覧者を Threads の会話へ案内する導線が1本増えた、という位置づけです。
テキスト中心の Threads 投稿を、ストーリーズで改めて見てもらう使い方が考えられます。

いつまでに何を見直すか

どちらもまだテスト段階で、日本での提供時期は発表されていません。
とはいえ、次の2点は今のうちに確認しておくと、正式に変わったときに慌てずに済みます。

  1. 自社ハッシュタグ(または競合・業界タグ)の動画比率:直近1〜2か月の投稿を写真・動画に分け、どちらが主流かを把握しておく
  2. レポートの指標が動画に偏っていないか:再生数やリールの表示だけで施策を評価していると、写真で集まる反応が評価から漏れる

SocialReport の視点から

今回の実測で使った「写真・動画・スライドショーの内訳」は、SocialReport の Instagram ハッシュタグ分析にある「メディアタイプ分布」で確認できます。
登録したハッシュタグについて、投稿数とエンゲージメントの推移、いいね数・コメント数でのランキングも同じ画面で見られます。
ホームがリール中心に変わる前後で、自社のジャンルの投稿の中身が動くかを追うこともできます。

一方で、Threads の投稿の分析は SocialReport の対象外です。
ストーリーズに貼られた Threads 投稿の反応を追う用途にはお応えできません。
また、リールの再生数やスキップ率のような、自社アカウントの細かい指標も現状は対応していません。
この領域は「アカウント運用サポートツール」として構想を進めている段階です。

クレジットカード不要で、登録から1週間の無料お試しを用意しています。
登録直後でも、サンプル調査の分析画面をそのまま確認できます。

まとめ

「開いたらリール」の再テストは、見る側の時間がリールに寄っていることを改めて示す動きです。
ただ、編集部が集めた3万4,161件では、ハッシュタグに集まる投稿の約3分の2は写真のままでした。
動画が主流かどうかもジャンルで真逆です。
画面の変化に合わせて一律にリールへ寄せるより、自社のジャンルで何が投稿されているかを測ってから動く方が、取りこぼしの少ない判断になると見ています。


最終更新:2026-10-12

SOCIAL REPORT

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