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BtoB の SNS、フォロワー数の次に何を見るか。GMOサインに学ぶKPI設計の手順2026年版

2026.06.08 Social Report編集部

電子契約サービス「GMOサイン」のX運用が、フォロワー数ではなく「指名検索数の伸長率」を最終目標に据えていることで注目を集めています。
この記事は、BtoB(企業向けビジネス)のアカウントを運用する担当者・代理店が対象です。
フォロワーは増えるのに成果が見えない、という状態から抜け出すためのKPI設計の手順を整理しました。

まず、よくある手詰まりから

BtoBのSNS運用でいちばん多い相談が、「フォロワーは増えているのに、問い合わせも商談も増えない」というものです。
報告書のグラフは右肩上がりなのに、ビジネスは動いていない。
この食い違いは、追っている数字が「測りやすいけれど結果と結びついていない指標」になっていることから起きがちです。

GMOサインのX運用は、この問題に正面から向き合っています。
運用担当者は「フォロワーが多くても、1投稿の表示回数が少なければ意味がない」という考え方を示し、フォロワー数そのものではなく、インプレッション(表示回数)とエンゲージメント(反応)を重視しているとされています。
この担当者は、もともと健康食品「わかさ生活」のX運用で年間3億インプレッションを記録した人物で、2026年に体制を刷新してからは、わずか2週間で730万インプレッション・約6,000人のフォロワー増を記録したと報じられています。

判断軸:成果は「届いた数」と「指名想起」で測る

KPIを組み直すとき、軸になる考え方は2つです。

ひとつは、フォロワー数ではなく「実際に届いた数」を見ること。
フォロワーは過去に興味を持ってくれた人の総数であって、今の投稿が誰に届いたかとは別の話です。
とくにBtoBは、フォロワーが数万人いても1投稿のリーチが数百から1,000程度にとどまることが珍しくありません。
だからこそ、リーチやインプレッションのほうが運用の実態に近い数字になります。

もうひとつは、最終ゴールを「指名想起」に置くこと。
GMOサインが最終KPIに「指名検索数の伸長率」を選んだのは、BtoBのSNSが投稿即売上にはつながりにくいからです。
「認知 → 指名検索 → 商談」という長い導線の、結果として社名で検索される数が増えたかを見れば、SNSの効果が行動として表れたかを確認できます。
いいねやフォロワーよりも、ずっと嘘をつきにくい数字です。

進め方:KPIを2階建てで設計する

実際の設計は、KPIを2階建てにすると整理しやすくなります。

最上段に置くのが「最終KPI」です。
指名検索数の伸長率や、SNS経由のサイト流入、問い合わせ件数など、ビジネスの結果に近い数字をここに置きます。
ただし、ひとつ注意点があります。
指名検索数は、GoogleサーチコンソールやGoogleトレンドといったGoogle側のツールでしか測れません。
X や Instagram の側では、「社名や商品名を含む投稿が何件あったか」という”指名言及数”は集計できても、「プラットフォーム内で何人が検索したか」は取得できないのです。

そのため、SNSの中で成果を見たいときは、指名検索の代わりに「指名言及数」を追うのが現実的です。
社名や商品名が自然にどれだけ投稿されたかは、SNSのデータで継続的に集計できます。
検索の数はGoogleで、言及の数はSNSで。
測りたいものに合わせて見る場所を分けるのがポイントです。

下段に置くのが「プロセスKPI」です。
インプレッション、エンゲージメント率、保存数、リプライ数など、最終KPIに向かう途中経過の数字をここに置きます。
最終KPIとプロセスKPIを混同せず、「いいねは途中経過、指名想起がゴール」と役割を分けておくと、施策の評価がぶれません。

KPIを決めたら、運用の動かし方も合わせます。
GMOサインがグループ全体の取り組みとコラボした投稿で通常を大きく上回る反応を得たように、BtoBは「自分ひとりで波を起こす」よりも、すでに盛り上がっている話題や社内・グループの動きに自分の投稿を重ねる方が現実的です。
あわせて、リプライや引用で日常的に会話を作っておくと、アルゴリズムの変化があっても数字が崩れにくくなります。

踏みやすいワナ

ここからは、KPIを組み直すときにありがちな失敗です。

ひとつめは、結局フォロワー数といいねに戻ってしまうこと。
この2つは一目で見られてグラフ映えするので、つい報告のメインに据えたくなります。
けれど、結果に近い数字ほど測るのに手間がかかるからこそ、その手間を惜しむと「きれいだが意味の薄い数字」に逆戻りします。

ふたつめは、指名検索数をSNS運用のKPIにそのまま置いてしまうこと。
先述の通り、検索数はSNSの中では測れません。
SNSで完結させたいなら指名言及数に置き換える、という切り分けを最初にしておかないと、「測れない数字を目標にする」状態に陥ります。

みっつめは、単発のバズを狙い続けること。
BtoBは拡散しにくいジャンルなので、毎回バズを前提にすると息切れします。
波に乗る設計と、日々の会話による土台づくり。
この両輪のほうが、長期では安定します。

SocialReport で取り組めること

「指名言及数」をSNSの成果指標として追うのは、SocialReport が直接対応している領域です。
Xのキーワード調査機能では、社名や商品名をAND/OR条件で登録し、その投稿数の推移やエンゲージメント、投稿者ランキング、ポジティブ・ネガティブの感情分析までを一画面で確認できます。
社名がどれだけ・どんな文脈で語られているかを、継続的に定点観測できるわけです。

Instagram についても、ハッシュタグ単位・アカウント単位でエンゲージメントの推移や最適な投稿時間帯を分析でき、約50項目から選べるPDFレポートとして自動出力できます。
フォロワー数の先にある「届いた数」や「語られた数」をレポート化したい場面では、Excelへの手作業転記をSocialReportに置き換えることで集計の工数を圧縮できます。
クレジットカード不要の無料トライアルを用意しています。

まとめ

BtoBのSNSは、フォロワー数を追えばフォロワーを増やす運用に、指名想起を追えば思い出してもらう運用になります。
最終KPIとプロセスKPIを2階建てで分け、指名検索はGoogleで・指名言及はSNSで測る。
この切り分けを最初に決めておくだけで、「数字はきれいなのに成果が見えない」という手詰まりからは抜け出せます。


最終更新:2026-06-02

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