CAMPAIGN ANALYSIS

クリネックス「#クリネックス涙腺短歌」コンテスト、約1か月で15,000件超の短歌が集まった——告知は19万インプレッションの広がり

投稿 2026.05.11 2026.06.12 公開 Social Report編集部

累計リポスト

311

インプレッション

191,956

いいね

971

日本製紙クレシアのティシューブランド「クリネックス」がXで開いた短歌コンテスト「#クリネックス涙腺短歌」に、約1か月で15,000件を超える短歌が寄せられました。
フォローしてハッシュタグを付けて投稿する、参加者自身が一首を詠むUGC型の企画です。
告知ツイート自体も19万回以上表示され、短歌という表現がSNS上で静かに広がっていった様子がうかがえます。

キャンペーン概要

「#クリネックス涙腺短歌」は、日本製紙クレシアのティシューブランド「クリネックス」が2026年5月11日から6月30日まで開催している短歌コンテストです。
応募方法はシンプルで、公式アカウント @CRECIA_JP をフォローし、ハッシュタグ「#クリネックス涙腺短歌」を付けて短歌を投稿するだけ。
リポストを押すのではなく、参加者が自分の言葉で一首を詠んで投稿する形式です。
1アカウントから複数の応募ができる設計になっており、繰り返し参加した人も多く見られました。

テーマは「涙」。
嬉しい涙も、寂しい涙も、5・7・5・7・7の31文字に託して詠みます。
最優秀賞は賞金30万円で、審査員には芸人のヒコロヒーさん、歌人の木下龍也さん、文筆家の土門蘭さんが名を連ねます。

涙を拭くためのティシューを手がけるブランドが、「涙」そのものをテーマに据える——この企画の核には、ブランドの世界観とお題がぴたりと重なる必然性があります。
クリネックスが掲げる「気持ちに寄り添う」というコンセプトと、感情を31文字に凝縮する短歌は相性が良く、近年SNSで短歌の投稿文化が広がっている流れにも乗った企画だと読み取れます。

結果サマリー

まず、このキャンペーンの成果から見ていきます。
集計期間(2026年5月12日〜6月12日)に「#クリネックス涙腺短歌」を付けて投稿された短歌は、15,662件にのぼりました。
短歌を一首詠むという行為は、リポストを1タップ押すのとは参加の重みがまったく違います。
読む人の琴線に触れる31文字を、自分の言葉で組み立てて投稿する。
その手間を越えて15,000件を超える投稿が集まったという事実は、参加者一人ひとりが自分の感情を作品にして差し出してくれた証だと受け止めています。

次に、告知ツイート自体の伸びです。
きっかけとなった告知ツイートは191,956回表示され、いいね971件、リポスト311件、引用156件、ブックマーク715件を集めました。
見られた回数に対していいねは約0.5%、リポストによる拡散は約0.2%、保存にあたるブックマークは約0.4%という反応でした。
リポストといいねの比はおよそ0.32で、勢いで広げるよりも「いいね」と「ブックマーク」で静かに受け止められたことがうかがえます。
短歌という、じっくり味わうコンテンツの性質ともよく合った届き方です。

キャンペーン成果

参加・拡散の規模

リポスト総数

311

引用RT数

156

UGC投稿数

15,662

告知ツイートの反応

告知1件としての伸び

インプレッション

191,956

いいね数

971

リプライ数

200

ブックマーク数

715

参加の広がり

このキャンペーンで特筆したいのは、参加が一過性で終わらなかった点です。
告知直後に盛り上がってすぐ沈む、という動き方ではなく、約1か月を通して毎日およそ400件から800件台の短歌が途切れずに寄せられ続けました。
立ち上がりの5月中旬がもっとも多く、1日に800首を超える日もありました。
その後も日々数百首のペースが保たれ、長く高い水準で投稿が続いたことになります。

下のグラフは、集計初日における時間帯別の投稿数の動きです。
昼から夜にかけて投稿が伸び、夜の21時台にピークを迎えました。
一日の終わりに、その日心が動いた瞬間を短歌にする——そんなリズムが見て取れます。
こうした一日の中の山が、約1か月のあいだほぼ毎日繰り返されたことで、累計1万5千件という規模に積み上がりました。

寄せられた声

集まった短歌を眺めると、テーマの「涙」を軸に、いくつかの感情の方向性が浮かび上がってきます。

もっとも多く見られたのは、大切な人との別れや喪失を詠んだ歌です。
「あなたの名前は手紙でした」と結ぶ一首や、「私の好きに 君だけいない」と隣にいない人を思う歌など、過ぎ去った関係への切なさを31文字に凝縮した投稿が目立ちました。

次に、日常のふとした瞬間に込み上げる涙を切り取った歌です。
「生きてる香りに泣きそうになる」のように、特別な事件ではなく、暮らしの中の小さな揺らぎをすくい上げる視点が多く見られました。
誰の身にも起こりうる感情だからこそ、共感を呼びやすかったのだと読み取れます。

参加者の発信ジャンルを確認できた範囲で見ると、特定の分野に偏らず、幅広い生活者層が思い思いの一首を寄せていた傾向がうかがえます(確認できたサンプル8件中、その他・一般が約75%)。
誰もが一度は流したことのある「涙」というテーマが、参加の入り口を広く開いていたと言えそうです。

考察

なぜこれだけの短歌が、これだけ長く集まり続けたのか。
データと企画設計から、いくつかの要因が見えてきます。

第一に、お題の普遍性です。
「涙」は、年齢も立場も問わず誰もが自分の経験を持っているテーマです。
専門知識も特別な準備もいらず、自分の感情を振り返るだけで一首が生まれます。
参加のハードルが低く、間口が広かったことが、幅広い層の参加につながったとうかがえます。

第二に、形式の明確さです。
5・7・5・7・7という31文字の枠は、制約でありながら同時にガイドにもなります。
「何を書けばいいか分からない」という迷いが起きにくく、決められた器に感情を流し込む作業として取り組みやすかったと考えられます。

第三に、ブランドと題材の一致です。
涙を受け止めるティシューのブランドが涙をテーマに掲げることで、キャンペーン全体に無理のない物語性が生まれました。
商品の宣伝色を前に出すのではなく、感情の表現を主役に据えたことが、作品づくりへの没入を後押ししたと読み取れます。

そして、繰り返し参加できる設計です。
1アカウントから複数応募できるため、一首詠んで終わりではなく、日々の気持ちに合わせて何度も投稿する楽しみ方が生まれました。
これが、1か月にわたる持続的な投稿数を支えた一因だと見ています。

同様のキャンペーンを実施するなら

このキャンペーンの伸び方から、参加投稿型の企画を設計する際に参考にしたいポイントを整理します。

  1. お題は「誰もが経験を持つ普遍的な感情・テーマ」に絞る
    専門性が必要なお題は間口が狭くなる。
    今回の「涙」のように、振り返るだけで書ける題材は参加の入り口を広げる。
  2. 投稿の形式を明示してハードルを下げる
    文字数や型(今回なら5・7・5・7・7)が決まっていると、「何をどう書くか」の迷いが減り、最初の一歩を踏み出しやすくなる。
  3. ブランドの世界観とお題を一致させる
    商品とテーマに必然的なつながりがあると、宣伝色が薄れ、参加者が作品づくりに集中しやすくなる。
  4. 審査や評価に納得感を持たせる
    その分野で信頼される審査員や明確な賞を用意すると、応募の動機づけと作品への真剣さが高まる。
  5. 繰り返し参加できる余地を残す
    一人一首に限定せず複数応募を許容すると、一過性で終わらず継続的な投稿が生まれやすい。

数を集めることだけを狙うのではなく、「参加者が表現したくなる状況」を整えること。
それが結果として、長く高い参加数につながっていくと考えられます。

SocialReport で参加の広がりを可視化する

「#クリネックス涙腺短歌」のように、ハッシュタグを軸に投稿を集めるキャンペーンの効果測定は、SocialReport が直接対応している領域です。
SocialReport の X 向け機能では、指定したハッシュタグやキーワードの投稿数の推移をトラッキングし、いつ・どれだけ投稿が生まれたかをグラフで可視化できます。
投稿一覧をいいね・リポスト・リプライで並べ替えたり、投稿者のフォロワー規模を集計したり、頻出ワードをワードクラウドで眺めたりと、「どんな参加が・どんな熱量で生まれたか」を多面的に残せます。

さらに、投稿に込められた感情をポジティブ・ネガティブ・中立で自動判定する感情分析や、約50項目から選べるレポートのPDF出力にも対応しています。
今回のように1か月にわたって投稿が積み上がるキャンペーンでも、手作業の集計に頼らず、参加の広がりをデータとして記録・報告できます。
クレジットカード不要の無料トライアルを用意しています。

まとめ

「#クリネックス涙腺短歌」は、涙という誰もが持つ感情を、短歌という器で受け止めた企画でした。
約1か月で15,000件を超える投稿が集まった背景には、お題の普遍性・形式の明快さ・ブランドと題材の一致という、参加したくなる条件の積み重ねがあったと見ています。
数を追うより前に、人が自分の言葉で表現したくなる状況をどう整えるか。
参加投稿型キャンペーンの手応えは、その設計の質に宿るのだと改めて感じます。

※本記事のデータは2026年06月12日09時時点でX上の公開情報をもとにSocialReportが集計した非公式の分析です。
参加数などの数値は取得時点のスナップショットであり、最新の値とは異なる場合があります。
また告知初日(5月11日)の一部は集計対象に含まれていないため、実際の総数はこれを上回ります。
寄せられた声の分析は、確認できた範囲での傾向であり、全数調査ではありません。


最終更新:2026-06-12

SOCIAL REPORT

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