飲食チェーン「赤から」が、夏の新メニュー発売に合わせて実施したフォロー&リポストキャンペーンが、告知から24時間で3,815件のリポストを集めました。
X で新商品の認知施策を検討している飲食・小売の担当者に向けて、拡散の立ち上がり方と参加した層の傾向を整理します。
公開データをもとにした集計から、初動設計のヒントが見えてきました。

/
🇰🇷韓国の人気グルメを
赤から流にアレンジ!
7/28(火)「赤からナッコプセ」発売🔥
\フォロー&リポストで
クーポン5,000円分がその場で当たる🎉🔻応募方法
1️⃣ @koraakakara をフォロー
2️⃣ この投稿をリポスト🔁
3️⃣ 👇下記URLから抽選参加👇https://t.co/Yt3VptcGen… pic.twitter.com/oLitsnO781— 赤から【公式】 (@koraakakara) 2026年7月19日
キャンペーン概要
赤からの公式アカウントが告知したのは、韓国発の海鮮鍋を自社流にアレンジした夏限定メニュー「赤からナッコプセ」の発売記念企画です。
参加条件はシンプルで、公式アカウントをフォローし、告知投稿をリポストしたうえで、投稿内のリンクから抽選に参加するという流れになっています。
当たるのは店舗で使える5,000円分のクーポンで、抽選結果はその場で分かる形式です。
赤からを展開する株式会社甲羅のニュースリリースによると、「赤からナッコプセ」は2026年7月28日から9月6日までの期間限定で、全国150店舗以上で提供されます。
1人前1,990円(税込2,189円)で、タコ・シマチョウ・エビ・豚タン・豚ハラミに野菜を合わせ、辛さは小辛・中辛・大辛の3段階から選べます。
つまりこのキャンペーンは、発売の8日前というタイミングで話題を先に作り、賞品であるクーポンをそのまま来店動機に変換する設計になっています。
新メニューの告知と送客を1つの投稿で兼ねている点が、この企画の輪郭です。
結果サマリー
まずキャンペーン成果です。
告知から24時間で3,815件のリポストが集まり、引用リポストも3件生まれました。
1つの投稿を起点に、これだけの数のタイムラインへ新メニューの情報が運ばれたことになります。
告知ツイート自体の反応も見てみます。
インプレッションは31,509回、いいねは917件、リプライは3件、ブックマークは36件でした。
ここで注目したいのが、見た人のうち12.1%がリポストしているという拡散率です。
リポスト数をいいね数で割った比率は4.16で、1.0を大きく上回っています。
この数字は「好意を示すより先に、応募という行動が起きた」ことを表しており、参加のハードルが行動を後押しする設計になっていたとうかがえます。
キャンペーン成果
参加・拡散の規模リポスト総数
3,815件
引用RT数
3件
告知ツイートの反応
告知1件としての伸びインプレッション
31,509回
いいね数
917件
リプライ数
3件
ブックマーク数
36件
拡散タイムライン
拡散は立ち上がりが早いのが特徴でした。
告知から最初の1時間で全体の約15%が動き、6時間後には約51%と半分を超えています。
ピークは投稿直後の7月20日8時台で、1時間あたり536件を記録しました。
その後は緩やかに積み上がり、24時間かけて残りの半分が集まる形になっています。
集計対象となった24時間分の投稿3,696件のうち、3,695件がリポストによる拡散でした。
ほぼ純粋なリポストで構成されているのは、応募条件がリポスト1アクションに絞られていたことの反映と読み取れます。
参加者にコメントを求めない設計は、参加までの摩擦を減らし、初動の速さにつながる選択肢のひとつです。
拡散の担い手
拡散者の傾向を把握するため、今回は青バッジ(有料機能の認証マーク)が付与されたアカウントを抽出して確認しました。
期間内に確認できたのは36件で、そのうちフォロワー1,000人以上の主要拡散者は15件でした。
以下の割合は、この主要拡散者サンプル15件の範囲での傾向です。
発信ジャンルで見ると、食・お酒・お取り寄せなどを日常的に投稿する「グルメ・外食」層が6件で40%と最も多く、賞品である店舗クーポンと親和性の高い層に届いていました。
次いで、美容や暮らしの情報を発信する「美容・ライフスタイル」層が3件で20%、ゲームやアニメを中心に発信する層が2件で13%、いずれのジャンルにも寄らない一般の利用者が4件で27%という構成です。
グルメ系と生活情報系を合わせると6割にのぼり、外食の話題が自然に流れていく層を捉えられていたことになります。
フォロワー規模の分布は、1万〜10万人が3件、1万人未満が12件でした。
確認できた範囲では、極端に大きなアカウント1つに依存するのではなく、中小規模の発信者が数多く重なることで積み上がった形になっています。
特定のインフルエンサーに頼らずこの規模に到達している点は、賞品と参加条件そのものが機能した結果と読み取れます。
フォロワー1,000以上の有料ユーザー15アカウントが拡散(最大28,588・うち1万超3件)
※ 期間内に青バッジが36件リポスト。うち36件を確認した範囲の集計です。
発信ジャンルの分布
フォロワー規模の分布
- 1万〜10万フォロワー3件
- 1万フォロワー未満12件
賞品ジャンルと親和的な発信者:約 73%
Xでの反応
引用リポストで寄せられた声には、キャンペーンへの応募そのものよりも、新メニューに向いた反応が見られました。
ある参加者は写真を見て「美味しそう」と反応したうえで、自分の住む地域に店舗があるかを気にする投稿をしていました。
別の参加者は、一緒に食べに行く相手を募るような一言を添えています。
寄せられた反応の方向性ははっきりしていました。
どちらも賞品の当落ではなく、「食べに行くかどうか」に意識が向いた反応です。
発売前のキャンペーンで来店検討の反応が出ているのは、告知として意味のある兆候といえます。
考察
このキャンペーンの数字で目を引くのは、リポスト/いいね比 4.16 という行動の偏りです。
通常、告知投稿には「いいね」で軽く反応する人のほうが多くなりますが、今回は逆転しました。
その場で当落が分かるインスタントウィン形式が、参加を先送りさせず即座の行動に結びつけたと考えられます。
初動の速さも同じ理由で説明がつきます。
ピークが投稿直後の1時間に来て、6時間で半分を超えるという曲線は、時間をかけて口コミが広がったというより、告知を見た人がその場で応募を済ませた形です。
抽選結果を待つ必要がないため、参加が翌日に持ち越されにくい設計になっています。
そして賞品の選び方です。
汎用的なギフト券ではなく自社店舗で使えるクーポンにしたことで、応募者の関心が「当たったら何に使うか」ではなく「どの店舗に行くか」へ向かいました。
グルメ・外食層が主要拡散者の40%を占めたことも、賞品と発信テーマの相性が働いた結果と読み取れます。
発売8日前という時期設定と合わせて、認知獲得と来店動機づくりが1本の投稿で重なっている点が、この企画の設計上の強みです。
同様のキャンペーンを実施するなら
今回のデータから、同様の企画を設計する際に参考にできるポイントを整理します。
- 参加条件は1アクションに絞る — 引用がほぼ発生せずリポスト中心で積み上がった今回の構成は、参加までの手数の少なさが効いた形です。
コメント必須にすると参加率と初動の速さはトレードオフになります。 - その場で当落が分かる形式を検討する — インスタントウィンは、応募を後回しにさせない仕組みとして初動に効きます。
リポスト/いいね比が1.0を超えるかどうかが、行動喚起できているかの目安になります。 - 賞品を自社の来店動機に直結させる — 汎用ギフト券より自社クーポンのほうが、当選後の行動が事業成果につながります。
今回のように発信ジャンルの親和性にも表れます。 - 発売前のタイミングを活かす — 商品発売の1週間ほど前に告知すると、「食べに行きたい」という反応が発売日への期待として蓄積されます。
- 拡散した層の属性を記録しておく — 拡散数だけでなく、どんな発信ジャンルの人が運んでくれたかを残しておくと、次回の賞品設計とクリエイティブの判断材料になります。
SocialReport でキャンペーンの反響を可視化する
今回のような、特定の投稿がどこまで拡散したかという分析は、SocialReport の X 向け「リポスト調査」が直接対応している領域です。
追跡したいツイートを登録すると、RT・引用 RT の推移を「RT のみ / 引用 RT のみ / 両方」の3パターンから選んで自動追跡でき、複数のリポスト調査を OR 結合してキャンペーン全体の集計としてまとめることもできます。
キーワード調査を組み合わせれば、ブランド名や商品名がキャンペーン期間中にどれだけ話題になったか、投稿数推移・投稿者ランキング・曜日×時間帯のヒートマップまで確認できます。
集計結果は約50項目から選べるカスタムレポートとして PDF で出力できるため、社内共有用に手作業で数字を転記する工程を省けます。
クレジットカード不要の無料トライアルを用意しています。
まとめ
新商品の告知キャンペーンは、拡散数だけを追うと本来の目的を見失いがちです。
今回の赤からの事例は、賞品・参加条件・実施タイミングの3つを来店という同じ方向に揃えた結果、拡散率12.1%という数字と「食べに行きたい」という反応の両方を得ています。
数字の大きさより、どの行動を促す設計になっているかを先に決めることが、企画の再現性を左右します。
※本記事のデータは 2026年07月21日16時時点で X 上の公開情報をもとに SocialReport が集計した非公式の分析です。
リポスト数などの数値は取得時点のスナップショットであり、最新の値とは異なる場合があります。
担い手・参加者の分析は、確認できたサンプルの範囲での傾向であり、全数調査ではありません。
最終更新:2026-07-21